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井口 正
JAERI-Research 2000-050, 107 Pages, 2000/09
BWR燃料と模擬燃料の伝熱特性、特に熱容量及び熱的時定数を検討した。BWR燃料からの単位長さあたりの熱容量cp A(kJ/mK)は、300から800の範囲では、0.34kJ/mKから0.36kJ/mKの範囲にあると見積もられる。模擬燃料の熱容量は、製作上のばらつきの影響、高さ位置の違いの影響は小さく、温度が高いほど大きい。異常時炉心伝熱試験の模擬燃料の熱容量は、600Kで約0.38kJ/mKとなり、この値は実機平均値(0.35kJ/mK)の+9%である。一方、核熱結合試験の模擬燃料の熱容量は、600Kで約0.42kJ/mKとなり、この値は実機平均値の+20%である。熱的時定数は、表面熱伝達率、熱拡散率、ギャップコンダクタンスに関係する。表面熱伝達率が小さい場合、表面熱伝達が伝熱を支配し、熱的時定数は表面熱伝達率に関係する。表面熱伝達率が大きい場合、内部熱伝導が伝熱を支配し、熱的時定数は熱拡散率に関係する。前者の場合、1点近似モデルが成立し、時定数は表面熱伝達率に反比例する。この場合、表面熱伝達率が1kW/mKのとき、BWR燃料、模擬燃料の熱的時定数はそれぞれ約10s、約13sと見積もられた。一方、後者の場合、時定数は表面熱伝達率にかかわらず、熱拡散率に逆比例する一定値に漸近する。この場合、BWR燃料では約5s、模擬燃料では1s以下と見積もられた。ギャップコンダクタンスが小さくなると、ギャップ部の伝熱が支配的になり、この場合熱的時定数はギャップコンダクタンスに関係する。
原山 泰雄; 染谷 博之; 星屋 泰二
Journal of Nuclear Science and Technology, 28(10), p.961 - 964, 1991/10
燃料棒内のペレットが、偏心した場合のギャップ熱伝達率について考察した。ペレットが被覆内で偏心すると、ギャップの断面は「三日月形」の領域が形成される。この「三日月形」の領域に関する温度分布を二次元分布として表わした。得られた温度分布より、ギャップ寸法が周方向に変化する場合のギャップ熱伝達率が推定された。結果として、軽水炉燃料棒のようなギャップ寸法の小さいものでは、平均ギャップ熱伝達率は軸対称と考えて求めたギャップ熱伝達率とほとんど変わらないことが示された。この結果は、燃料棒の設計等において、燃料棒内のペレットと被覆を中心軸対称と考えて温度を計算しても、特に問題は発生しないと言う理論的基礎を与える。
藤城 俊夫
JAERI-M 84-063, 166 Pages, 1984/03
反応度事故時の急速な出力上昇条件の下での軽水炉熱料温度挙動は、熱料ペレットと破覆管の間のギャップ熱伝達により強く影響される。本研究はNSRR実験においてギャップガスをパラメータとした実験の結果およびNSRR77コードによる解析にもとづき、反応度事故条件下の熱料挙動に与えるギャップ熱伝達の影響の解明を行ったものである。この結果、ギャップ熱伝達の過渡的なふるまい、ギャップ熱伝達と熱料温度および熱料破損の関係、ギャップガス成分の影響、高発熱量条件の下での熱料ペレット・破覆管の融着発生や外圧による破覆管のつぶれの影響等が明らかにされた。また、ギャップ熱伝達率評価式として広く使われている修正Ross and Stoute式の適応性、適用限界および適用限界を超える場合に対するギャップ熱伝達率の取扱い方につき検討を行った。
藤城 俊夫; 丹沢 貞光
Nucl.Eng.Des., 73(3), p.253 - 263, 1983/00
被引用回数:1 パーセンタイル:21.73(Nuclear Science & Technology)反応度事故条件の下における軽水炉燃料のふるまいに対し、ギャップ熱伝達がどのように影響するかを、NSRR実験により調べた結果、およびその考察である。実験ではギャップガスとしてヘリウムおよびキセノンという熱伝導率の大きく異なるガスを用いた試験燃料を使い、両者の挙動を比較する事によってギャップ条件の影響を調べた。この結果、ギャップ熱伝達と被覆管温度挙動との関連が明確になり、また、ギャップガス成分の影響は燃料に与えられる発熱量によりその程度が異なること、および燃料破損しきい値にはギャップガス成分は殆んど影響しない事等が明らかになった。
文沢 元雄; 荒井 長利; 宮本 喜晟
JAERI-M 82-101, 43 Pages, 1982/08
本報告は、多目的高温ガス実験炉の原子炉圧力客器内冷却材掘れ流れの伝熱流動特性について検討したものである。解析検討としては、漏れ流れの内で、固定反射体部漏れ流れ、可動反射体部横流れ、カラム問ギャップ軸方向流れをとり上げ、それぞれ解析モデル、解析条件ならびに主な結果を示す。検討結果を要約すると以下の通りである。1)固定反射体部を介して流れる漏れ流体の温度は固定反射体温度まで昇温される。2)可動反射体部の面取り部を径方向に流れる漏れ流体の温度は、最悪条件でも約40Cは上昇する。3)面取り部の形状変化により等価直径が減少すると、漏れ流体の温度は著しく上昇する。4)燃料体の上部において低温ガスであったとしても、それがカラム問ギャップを下降する際に急激に昇温する。
斎藤 伸三; 石島 清見; 丹沢 貞光; 塩沢 周策; 大西 信秋
JAERI-M 8087, 42 Pages, 1979/02
本稿はNSRRで行なった初期ギャップ幅パラメータ実験の結果について述べたものである。実験は、初期ギャップ幅がそれぞれ0.195mm、0.095mmおよび0.050mmの三種類の試験燃料を用いて行ない、1)被覆管表面でDNBが発生する発熱量は初期ギャップ幅の相違によって顕著に変化すること、2)発熱量が200cal/g・UO以上になると被覆管表面温度の最高値は初期ギヤップ幅の相違にほとんど依存しなくなること、3)破損しきい値は、初期ギャップ幅が狭い程低くなる傾向にあるが、その値の相違はそれ程大きくないこと、4)破損機構は初期ギャップ幅の相違によって変化しないこと、5)燃料の温度挙動および変形挙動を理解するうえでペレットの変形の正確なモデル化が今後の課題となること、等の重要な結論を得た。